つなぎが点検整備済ステッカーのひみつを教えるのです!

こんにちは!自動車整備士のつなぎです!

クルマを持ってるみなさんは、この丸いステッカー、
見たことありますよね ♪

クルマのフロントガラスに貼ってあるこの丸いステッカーは「点検整備済みステッカー」っていいます。お父さん世代は「ダイヤルステッカー」とも言ってたみたい。これは、定期点検整備をしたクルマですよっていう安全・安心の証(あかし)のステッカーなのです。

今日はこの丸いステッカーのひみつを暴露していくよ!
興味がない人も、何かの修行だと思って読んでくださいね!

★ひみつ1
認証工場で定期点検整備した後に貼られるステッカーです

ポイント
1 定期点検を実施したら貼るステッカーです。
2 認証工場でしか貼られないステッカーです。

定期点検整備は、車の種類ごとに定められた間隔で実施しなくてはならないものです。自家用の乗用車なら1年に1回ですね。

定期点検整備は、専門的知識や高度な技術が必要ですので、整備工場などにやってもらうことになるのですが、クルマ屋さんならどこでもいいってわけじゃなく、一定の基準を満たした作業場と作業機械が揃っていて、分解整備に従事する整備士(有資格者)がいる、地方運輸局長の「認証」を受けた「認証工場」にお願いしましょう。

認証工場では、2級以上の整備士を整備主任者として選任し運輸局に届出しています。整備主任者は毎年整備技術や法令の研修を必ず受講していますので、新しい自動車のメカや細かな保安基準に精通した整備のプロです。

認証工場のプロの整備士が確実に点検整備した証として、貼り付ける。これが点検整備済みステッカーなのです。

ちなみに認証を受けていない整備工場(未認証工場)は、法的に分解整備を行ってはいけない工場なのでブレーキの分解などができません。(もしやってたら違法行為です。)そんなわけで、未認証工場ではこの点検整備済みステッカーを貼ることはできません。

★ひみつ2
ステッカーには次回の定期点検の時期が書かれています

ステッカーの中央には次回の定期点検を実施する年度が大きく表示されています。また、周りの数字は月で、白地になっている月が点検月です。
また、裏には定期点検整備を実施した年月日、実施した認証工場名とその認証番号、そして次回の定期点検整備の実施する年月日が書かれています。

次の点検いつだっけな?となっても、このステッカーを見ればすぐわかる!とても便利なのです!

★ひみつ3
ステッカーの色は毎年変わります

ステッカーの色は4色で、青→赤→緑→オレンジ→青・・・と、1年毎に変更されます。

※画像はイメージです

自家用車の場合、定期点検は1年ごとですので、今年定期点検を受けると青色のステッカーは赤色のステッカーに貼り替えられますよ。定期点検をしっかり行って、毎年色を替えましょう。

★ひみつ4
実は特別扱いなステッカー

保安基準ではフロントガラスには許可されたもの以外、貼ってはいけないことになっています。前が見えなくなるからね。だからとっても残念だけどフロントガラスには「E.YAZAWA」のカッティングシートは貼りたくても貼ってはいけませんの。(リアガラスはOK!)

フロントガラスに貼っていいものは、検査標章(車検のステッカー)やフィルムアンテナ、カメラなどの電子機器(ただし貼付けていい場所は決められています)など限られたごく一部のものです。

この点検整備済みステッカーは、本来貼ってはいけないフロントガラスに特別の許可を得て貼ることが許されている、まさに特別扱いのステッカーなのです。次回の定期点検の日までの期間限定で貼っていいことになっていますので、期限が切れたら剥がさないと保安基準違反になってしまいます。めんどくさ! そうならないように、ステッカーに書かれた期日までに定期点検を確実に実施しましょう。

今年は改元で平成31年と令和1年、平成32年と令和2年のステッカーが混在する珍しい年です。令和版のダイヤルステッカーは2019年7月から販売されました。

★おまけ
ダイヤルステッカーのダイヤルってなに?
点検整備済みステッカーは別名「ダイヤルステッカー」と呼ばれていました(過去形?)
ステッカーのデザインが、もう絶滅した「黒電話」のダイヤルに似ているからですかね・・・

ダイヤルー回してー手を止めーたー♪のアレです

今日は点検整備済みステッカーのお話でした。まわりのみんなにも教えてあげてね!

それと・・・

定期点検は、ステッカーを見て確実に実施しましょうね!